「最適モデリング」セミナー案内 (5/29)

「最適モデリング」セミナー案内 (5/29)

日時: 2017年5月29日(月) 15:30~16:30
場所: 東京大学工学部 14号館 5階 534号室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_15_j.html

講演者: 中田 庸一 (東京大学数理科学研究科)

講演題目: 離散凸二次関数の最大値として表される超離散KdV方程式の解について

講演概要:

超離散KdV方程式は箱玉系と呼ばれるセルオートマトンと関連づけられる方程式であり,
浅水波のダイナミクスを記述するKdV方程式に対し,特殊な極限を取ることより得られる
方程式である.KdV方程式の周期境界条件を満たす解は超楕円曲線上におけるテータ関数で
書かれるが,その超離散対応物は独立変数が離散的な凸2次関数として表される.
このクラスの解の超離散対応物についての研究は代数幾何のアプローチを用いて行われるのが
常套手段であるが,本講演ではそのようなやり方を使わず解が方程式を満たすことを証明する
方法について説明する.その際に解が離散凸関数であるという性質を一部用いる.超離散
ソリトン方程式系と離散凸関数には何らかの関係があると考えられ,そのあたりについても
説明したい.