「最適モデリング」セミナー案内 (10/27)

「最適モデリング」セミナー案内 (10/27)

日時: 2015年10月27日(火) 17:00–18:00
場所: 東京大学工学部 6号館 3階 セミナー室AD

講演者: 武田 朗子(東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻)
題目: DC計画法によるスパース最適化
概要:
ベクトルのL0ノルムや行列のランクを目的関数,もしくは制約式に含む
スパース最適化問題は,信号処理,機械学習,数理最適化などの様々な
分野で盛んに研究されている.L0ノルムやランクは非凸関数であり,
スパース最適化問題は一般にはNP困難であることが知られている.
そこで,それらの非凸関数を凸緩和した問題を代わりに解くことが
常套手段となっている.
 本講演では,スパース最適化問題を等価で扱いやすい非凸最適化問題に
変形し,その局所最適解を求める方法を提案する.具体的には,L0ノルムや
ランクを2つの凸関数の差(DC分解)で表現し,凸最適化を繰り返す
DCアルゴリズムを適用する.DC分解を工夫することで反復毎に解析解が求まり,
“毎反復で最適化問題を解く必要があるために計算時間がかかる”という
DCアルゴリズムの欠点が解消される.また,凸緩和問題に対する近接勾配法と
提案手法の関係についても触れたい.